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元女子大生。

【嵐・松本潤&有村架純】映画・ナラタージュを観に行ってみた。【ただ切ないだけではない感想】

こんにちは。恋愛映画は4年ぶりのミヤコです。

 

先日某世界の果てまで行ってくるバラエティ番組に嵐の松本潤さんが出演されていて、ワッショイしていましたね。

さすがジャニーズというかっこよさ!魅せてくれます。

 

さて、そのときの宣伝で「ナラタージュ」という映画に興味を持ったので一人で観に行ってみました。

 

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www.narratage.com

 

私はずっと女優さんのほうを「有村架純さん」だと認識していなくて、「土屋太鳳さん」だと思い込んでいました。パッと見似ていませんか?笑

有村架純さんだと知った瞬間、ファンなので即予約。ファンなら気づけよ笑

 

恋愛ものの映画は久しぶりです。

しかも一人。4年前も一人で恋愛映画観に行きました。

シャニダールの花」という作品ですが、ご存知の方はいらっしゃるでしょうか・・・。

 

恋愛映画というと、そのなかでもいろいろなジャンルがありますが、こちらは「うまくいかないタイプの恋愛映画」だろうというくらいの事前情報です。

久しぶりに映画観に行こう!くらいのノリだったので、あまり期待せずに行ったわけですが、とても面白かったので、感想を書いていこうと思います。

 

 

あらすじ

 

大学2年生の泉のもとに、高校時代の演劇部の顧問・葉山から、後輩たちの卒業公演への参加を依頼する電話がかかってくる。高校時代、泉は学校になじめずにいた自分を助けてくれた葉山に思いを寄せていたが、卒業式の日に起きたある出来事を胸にしまったまま、葉山のことを忘れようとしていた。しかし1年ぶりに葉山と再会したことで、抑えていた恋心を再燃させてしまう。一方、葉山もまた泉に対して複雑な思いを抱いていた。

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※以下からネタバレも含みます。

 

 

2人の関係

 

高校の先生×生徒 という、ありがちといえばありがちな設定なわけですが、観ていて思ったのは「変化球」感。

どちらも普通に生活しているのですが、落ち着きすぎている、というべきか、多少浮いています。

2人が主人公ということもあるのでしょうが、何より「2人の過去」が関係している。

 

泉には高校で馴染めず、いじめられていたこと。

葉山先生には奥さんがいて、自分のせいで精神を病んで自宅に火をつけたこと。

 

そのせいか、2人とも世間から孤立しているような感覚を持っていたのだと思います。

 

そんなときに出会った2人。

泉は「高校に馴染めない自分を救ってくれた」という感謝から、だんだん葉山先生のことを好きになっていきます。

しかし、葉山先生もまた、「何もできないはずの自分を頼りにしてくれる」泉に依存していくようになります。

 

2人の共依存的な関係。

劇場を出るとき、「葉山先生意味わかんない」という感想を耳にしたのですが、この「共依存」を理解できるか、なような気がします。

葉山先生は劇中でも「恋ではなかった」と泉に告白していますが、私は泉も恋ではなかったのではないか、と感じました。

2人はお互いに「存在を認めてくれる関係」であり、それは共依存だった。

私はそんな感想を抱きました。

 

 

渇いた演技

 

中でも私が魅力を感じたのは、あまりにも渇いた演技です。

というのも、下手だ!とディスっているわけではなく、良い意味で渇いているのです。

 

松本潤さんといえば、嵐で爽やかに歌い踊る姿。

有村架純さんといえば、朝ドラなどこちらも爽やかな姿。

 

そんな2人があまりに冷淡に会話を進めていきます。

私が「何度でもみたい」と思ったのは、卒業式のシーン。

 

「卒業か」という葉山先生に対し「卒業です」という泉。

 

たったこれだけなのですが、一番グッときました。

どれだけ素晴らしいからは、ぜひ劇場へ!!

 

これだけではなく、8割くらい淡々と進んでいく2人の会話は見応えがあります。

そして、残りの2割くらいが激しい。

抱えきれない感情が溢れ出す瞬間もとても見応えがあります。

 

禁断の果実

 

本当にいやらしい(いい意味で)と思ったシーン。

 

葉山先生が熱で寝込む泉の自宅へお見舞いにいきます。 

葉山先生は料理を作って泉の看病をするのですが・・・

 

料理はおかゆ。デザートはリンゴ。

おかゆを「食べさせてあげようか?」という葉山先生に対して、断る泉。

これが前振りだったのでしょう。

 

葉山先生はリンゴをすりおろして、何も言わずに泉に食べさせます。

とまどいながら、無言で飲み込む泉。

 

 

えっっ!! それ、禁断の果実やん〜〜〜〜〜!!!!!!

 

 

2人はアダムとイヴなのでしょう。

そして、このシーンを境にストーリーが展開していきます。

「私の気持ち知ってましたよね?」と初めて核心にせまっていくのがこのシーンのあと。

 

なんていやらしい展開をするんだろう・・・・と脚本を憎みました。笑

 

 

報われない男・小野くん

 

この映画でもっともかわいそうなのは坂口健太郎さん演じる「小野くん」かもしれません。

彼は泉に恋をし、振り回された挙句フラれます。

 

泉が葉山先生への思いを断ち切れていないことを彼は知っていましたから、そりゃ当然束縛したくもなる。こっちが付き合ってんだもん。

 

泉の身が危ないとき、小野くんに助けを求めますが、

「助けたら俺のこともっと好きになってくれる?」

端からみれば最低男なのですが、こう言うのも無理はない。だって葉山先生にとられそうなんだもの。

 

彼の心情を思うと本当に切ないです。一番人間味のあるキャラクターでした。

 

別れのシーンで、

「本当に申し訳ないと思ってるなら手をついて謝れ」

「靴脱いで行けよ」

(小野くんは靴を作っていて、それを泉が履いていた)

 

という、「やらないだろ、今ならまだ許すから戻ってきて」という気持ちが苦しい。

泉は言われるままに手をついて謝り、裸足で葉山先生のもとへ向かうのですが・・・

 

靴を残されたって、泉の足型が残っていることでしょう・・・

 

それにしても、悔しいくらい報われない男です。幸せになれよ・・・。

 

 

決別

 

 

結局、葉山先生は奥さんと復縁し、やりなおしていくことになります。

2人は1度だけ夜をともにして、決別していく。

 

今回、有村架純さんのベッドシーンが何度かありましたが、小野くんが相手のときはもう顔が嫌ですって言ってる。潔い。

ですが、葉山先生が相手になると表情がまったく違います。当然ですが。

女優すごい。。。。

 

最後に葉山先生は泉に大切な懐中時計を手渡します。

自分がとても大切にしていたものを渡すという行為は、もはや、ずるすぎます。

泉がそれを捨てられるわけがない。結局会わないだけで、心は決別しきれていません。

 

最後までいやらしいなと感じました。いい意味ですが・・・

 

 

まとめ

 

 

ナラタージュ、とても素敵な作品でした。

ただ切ないだけの恋愛映画ではなく、どうにもできない感情が揺れ動く傑作だと思います。

 

原作も読みたくなりました。

 

かなりネタバレしましたが、松本潤さん、有村架純さん、お2人の演技が素晴らしいので、それだけでも観る価値はあると思います!

ぜひ劇場へ!

 

 

本日も読んでくださって、ありがとうございました。